MAGELLANとは?
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ライオン株式会社

オーラルケア製品、洗剤、柔軟剤、台所洗剤、ハンドソープなどの日用品や薬品などの製造販売を中心に事業を展開。

コモディティ化する日用品市場で問われるマーケティング実行力 ――カギは顧客洞察とプロモーション効果の可視化

コモディティ化する市場であるがゆえに問われるマーケティングの実行力

Q. 担当業務を教えて下さい

永井様:ファブリックケア事業部という、洗剤、柔軟剤の開発、育成を担う部署に所属しています。私たちはビルディングスタッフという職務で、主にブランドの損益管理・販売戦略策定・製品育成などを行っています。私は柔軟剤ブランドの「ソフラン」を担当しており、新井は洗剤ブランドの「NANOX」を担当しています。

Q. 市場の特徴を教えて下さい

永井様:私たちが扱っている商品はいわゆる日用品です。市場に商品が非常に多く、お客様にとって商品の機能の差異性がわかりにくいという特徴があります。その中でいかに自社のブランドに価値を感じていただき、選んでいただけるかが重要となっています。コモディティ化する市場がゆえに、マーケティングの実行力が問われると考えています。そこがこの業界のマーケティングの難しさであり、またおもしろいところでもあると思っています。

プロモーション施策が多様化する中、各施策の効果が正しくわからなかった

Q. マーケティングにおいて、これまで抱えていた課題を教えて下さい

永井様:各プロモーション施策の効果を正確に把握することに課題を抱えていました。近年、お客様の価値観や行動は多様化しています。従来は圧倒的にテレビCMの影響が大きかったのですが、デジタルネイティブな生活者も増えており、近年はテレビCMだけでは成果につながらなくなってきています。そのため、現在はオンライン広告など様々な媒体を使いながら統合的にお客様にアプローチしています。しかし、施策が多様化する中、各施策がどのくらい成果につながっているのかを可視化できずにいました。

新井様:マーケティングの4P分析でいうと、店頭の配荷率(Place)や価格(Price)でコンバージョンが上がるというのは現状のデータソースでも入手できます。ただ、プロモーション(Promotion)がどのように寄与しているかがわかっていませんでした。これまでは、各施策の評価は各担当者の経験値や感覚値に委ねられていました。予算配分においても過去の踏襲で判断している点が多く、これで正しいのか不安な状態でした。MAGELLAN(マゼラン)によって効果を可視化でき、予算配分も根拠を持って判断することができるようになったので、とても助かっています。

数値的根拠を持って判断・説明ができるようになった

Q. MAGELLANをどのようにご活用されているのでしょうか?

永井様:MAGELLANによる分析を開始して3期経ちますが、出てくるアウトプットに関して非常に高く評価しています。プロモーションの効果を可視化できないという、これまで抱えてきた悩みが解決でき、有効な取り組みになっています。特に、オンライン広告への予算の投じ方に関するMAGELLANの示唆はとても参考になりました。我々としても経験や知見が浅い部分だったので、そこに対する示唆が得られたことは非常に大きかったですね。

新井様:MAGELLANの分析結果は大きく2つの場面で活用しています。1つは3カ月に1度の効果可視化分析です。いわゆる販売データは我々も随時確認できますが、この定期報告がマーケティングの健康診断のようになっています。そして2つ目が先々の施策の予算配分策定のための分析です。限られた予算を効果的・効率的に運用する上で、MAGELLANの示唆を判断材料として活用しています。ちょうど現在は、来期の予算策定のための分析を実施しているところです。

※ 2020年9月現在

Q. その他、MAGELLANによる示唆を活用した事例はありますか?

新井様:MAGELLANの本来の使い方とは異なるかもしれませんが、予算変更時のトップライン変化のシミュレーションとして活用したこともあります。期中においても、損益の着地見込みに応じて予算が変更になることは往々にしてあると思います。その際、変更した場合としなかった場合で、生まれる利益に対してトップラインがどれだけ変わるのかをシミュレーションすることで、最終的にどちらがリスクとして大きいのかを数値的根拠を持って上長に説明することができました。

永井様:あのときは、概算予算が決まったタイミングでスピーディーに対応でき、結果として正しい判断をすることができて本当に良かったと思っています。

顧客洞察を続け、ユーザードリブンなマーケティングを目指す

Q. 今後、MAGELLANをどのように活用していきたいと考えていますか?

永井様:今後はMAGELLANの分析スパンをもっと短くし、日常的に活用できるようにしていきたいと考えています。競争環境が激しいため、競合の動きに対する打ち手をスピーディーに講じていけるようにしていきたいですね。

新井様:統合コミュニケーションにおいて、現在はテレビCMを基軸としてお客様の購買ファネルごとに適切な施策を行っていますが、コミュニケーション同士の関連性をもう少し構造化して見ていきたいと考えています。ファネルの横連携の関係性で相乗効果が出るようなものもあるはずなので、その関係性を明らかにしていきたいですね。

Q. 最後に、マーケティングにおいて目指す姿について教えて下さい

永井様:常にお客様を見ながら、あるべき商品・サービスを考えていくことです。顧客洞察を続け、そこから得られた仮説やあるいは世の中の潮流を鑑みて「こういう商品・サービスが必要なのではないか?」という発見を大事にしていきたいと考えています。その仮説の精度を上げるためには、従来の調査ももちろんですが、MAGELLANを使って仮説を定量的に実証することが重要です。そうすることで、マーケティングの理想像に近づくことができると思っています。

新井様:私の考えるマーケティングの理想像は、専門性を高めるという意味ではデータドリブンであることだと考えています。データドリブンはユーザードリブンだと解釈しています。最も起点となるのはエンドユーザーであり、そのエンドユーザーが商品購入・継続購入するまでに影響した興味関心・価値観などを明らかにしていきたいです。MAGELLANを使ってこれを洞察し、仮説を立てていきたいと考えています。お客様を包括的に理解するためにも、MAGELLANを活用してより理想のマーケティングができればと考えています。

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